竹の節欄間:中央廊下最上段には、妃殿下ご出身地に近い輪島の漆塗りで施された飾り欄間が、賓客を優しく迎え入れる。
松の間
上下二室より構成される。檜材四方柾の直線的な自然美から、座敷境の筬欄間(おさらんま)・輪郭を施す框(かまち)の工芸美をひきだしている。床の間造作材の年輪層曲線から花頭窓・建具類の面取りなど女性のたたずまいを印象づける。
梅の間
内居間としての機能を持つ休息所である。松の間同様、壁に美濃紙を張り、押し縁を付けるが、この押し縁をはじめ、欄間の框・床框(とこかまち)・襖類の縁などすべて朱漆塗りを用い、ひかえめな平書院とあわせ、女性の書斎にふさわしい空間を演出する。
竹の間
数寄屋風造り。壁に窓を穿(うが)ち、地下窓風の意匠から侘(わび)・寂(さび)の、茶の湯の世界へといざなう慰子妃殿下の私室である。 |